2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

五行歌

静かに坐る見ることを歩くことを奪われても * 床を叩き泣きじゃくるそう立つときはひとり

名もなき花

夜空焦がす鐡花火 生命の水も枯れはてて 息をふさぐ熱気流 母を呼ぶ声子を求む声

うつむく人

降り射す太陽は光やわらげ背をあたため 吹きつける風は冷たさを秘め頬をなで 突き刺さす眼差しは深く息をはき遠くいたわり 静かに照らす月は顔をあげて歩くその日をまもる

てのひら

仕事場近くの居酒屋を、昼は海鮮丼など定食もあるので、ときどき利用する。隣の席の男性が、かなり出来上がっていて、店の奥にいる背広を着た客になにやら絡んでいる。たすき掛けした若い女性の店員が隣の席に近づき、会話は聞こえないが、たしなめている様…