Both a little scared                     Neither one prepared

白い花びらは

語りえぬことば

棘をたどり

ふりつもる

 

若草色の歌声は

光つよく朝をつげ

鐘の響きにおくられて

碧き谷間にこだまする

 

扉の鍵は胸のなか

だれもふれえぬ鉛色

祭りのあとの空車

白馬に曳かれ闇をゆく

 

歩みためらう足取りは

地をたしかめるあかし

うけとめるてのひらに

いのちをきざむ紅い花

 

カナリア色の風そよぎ

瞳のなかにうつる影

雪の調べは春さそい

とざされた詩がよみがえる