しもばしら

ほほえみの影おくりゆくしもばしら


  ☆

 

 霜月十二日は七十二候、地始凍の頃。その早朝、叔父の訃報を受ける。いつも静かに微笑みをたたえていた佇まいが目に浮かぶ。霜が立つと大地が水で潤されていたことに気づかされる。知らず支えてくれていた人は旅立った。葬儀は家族のみとのことで俳句をそえ、手紙を送ることにした。