2017-06-15 私への手紙 息をとめてはいきられぬ ゆっくりしずかにはくことだ 知らないものをはくことだ 抱えていないではくことだ ゆるゆるゆるゆる 緩んででこないか はにはにはにはに 柔らかくなる いつものけしきが新しい いつもけしきは新しい 光りがちがうせいじゃない 影がおどるせいじゃない 夜はいつでもそばにいる 心配するにはおよばない 昼になっても夜はある 明日になっても夜はくる 早い遅いはもういらぬ 足ふみしめて土を蹴る 地面の下にはなにがいる 目にはさだかにあらぬとも こちらをみている草の精 雨がしとしと降ってきた 風がだんだん強くなる 肚の中には土石流 昨日と今日が交ざりゆく