私への手紙

息をとめてはいきられぬ

ゆっくりしずかにはくことだ

知らないものをはくことだ

抱えていないではくことだ

ゆるゆるゆるゆる

緩んででこないか

はにはにはにはに

柔らかくなる

 

いつものけしきが新しい

いつもけしきは新しい

光りがちがうせいじゃない

影がおどるせいじゃない

夜はいつでもそばにいる

心配するにはおよばない

昼になっても夜はある

明日になっても夜はくる

 

早い遅いはもういらぬ

足ふみしめて土を蹴る

地面の下にはなにがいる

目にはさだかにあらぬとも

こちらをみている草の精

雨がしとしと降ってきた

風がだんだん強くなる

肚の中には土石流

昨日と今日が交ざりゆく