2015-04-22 こころ ともに かなしみに、ひとはひととむすばれ、さむしみに、ひとはこころのふるさとへといざなわれおのれをささぐ。 むかいあい、かわしたつきせぬことばをもくし、たまなるいしをふみしめ、とわのみちをあゆみゆく。ふたりなのかひとりなのか、ひとりでもありまたふたりでもあり。きのうでもなくあすでもなく、いま。 よろこびとともにあるかなしみと、おくられたくるしみにいろどられたさむしみは、すみわたるいつくしきひかりのなかにある。 <『こころ』夏目漱石>